- 収録曲一覧
- Shine On You Crazy Diamond (Parts I–V)
- Welcome To The Machine
- Have A Cigar
- Wish You Were Here
- Shine On You Crazy Diamond (Parts VI–IX)
邦題:『炎〜あなたがここにいてほしい』
The Dark Side of the Moonで成功を収めたピンクフロイドが次いで制作したアルバム。そのテーマは脱退したシド・バレットへの想いやレコード会社への風刺である。デヴィッド・ギルモアのギターソロとリチャード・ライトのキーボードが特徴的であり、アルバムの憂鬱な雰囲気を醸成させている。
収録曲一覧
1:Shine On You Crazy Diamond (Parts I–V)
2:Welcome To The Machine
3:Have A Cigar
4:Wish You Were Here
5:Shine On You Crazy Diamond (Parts VI–IX)
Shine On You Crazy Diamond (Parts I–V)
アルバムの最初と最後を飾る9部構成の長作。うち前半は5部で構成される。part1はデヴィッド・ギルモアのギターソロがフィーチャーされたインストゥルメント曲。続くpart2では悲しみに暮れた旋律にドラムとベースが加わり、バンドを形作っていく。part3ではリチャード・ライトのシンセサイザーが響く。part4ロジャー・ウォーターズとギルモアのボーカル曲であり、シド・バレットに捧げられた曲である。LSDの使用により衰弱し脱退した彼の輝きと精神崩壊を唄っている。part5ではギターソロにサックスが加わる。タイトルのShine,You,Crazyを繋げると、シドの名前が浮かび上がる。
You were caught in the crossfire of childhood and stardom
君は子供時代とスターダムとの十字砲火に巻き込まれた
Blown on the steel breeze
鋼鉄の風に吹かれて
Come on, you target for faraway laughter
さあ、遥か彼方の笑いの的よ
Come on, you stranger, you legend, you martyr, and shine
見知らぬ者よ、伝説よ、殉教者よ、輝け
David Gilmour, Richard Wright & Roger Waters
Welcome To The Machine
シンセサイザーが特徴的な曲。音楽業界への批判とハクスレーのすばらしい新世界への言及を含んでいる。Machineという語は会社がミュージシャンを使役する自動化された工程を示している。
You dreamed of a big star
君は大スターの夢を見た
He played a mean guitar
ギターを弾いていた
He always ate in the Steak Bar
いつもステーキ・バーで食事をしていた
He loved to drive in his Jaguar
ジャガーでドライブするのが好きだった
Roger Waters
Have A Cigar
アルバムの中でも実験的な要素よりロックスタイルに傾いた曲である。葉巻は富の象徴、レコード会社への皮肉をさらに強めていく。
The band is just fantastic, that is really what I think
このバンドは本当に素晴らしい、本当にそう思う
Oh, by the way, which one’s Pink?
ところで、ピンクはどっちだ?
Roger Waters
Wish You Were Here
ラジオの曲が移りゆく演出の後、再びシドへの想いを唄う。哲学的な詩で、シドに理解させるように尋ねていく。そして表題の想いを伝える。
How I wish, how I wish you were here
君がここにいてくれたらどんなにいいだろう
We’re just two lost souls swimming in a fishbowl, year after year
僕たちは毎年毎年、魚のボウルの中で泳いでいる2人の失われた魂にすぎない
Running over the same old ground, what have we found?
同じ場所を走り続け、何を見つけた?
The same old fears, wish you were here
同じような古い恐怖、あなたがここにいてほしい
Roger Waters & David Gilmour
Shine On You Crazy Diamond (Parts VI–IX)
part6は風の音によって始まる。part7のボーカルで再びシドを讃える。part8ではギルモアとウォーターズの高音のギターが混ざり合っていく。part9では穏やかにシドへの別れの曲を奏でる。
And we’ll bask in the shadow of yesterday’s triumph
昨日の勝利の影を浴びよう
And sail on the steel breeze
鋼鉄のそよ風に乗り
Come on, you boy child , you winner and loser
さあ、少年よ、勝者よ、敗者よ
Come on, you miner for truth and delusion, and shine!
真実と妄想の採掘者よ、輝け!
David Gilmour, Richard Wright & Roger Waters

